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名義貸しが横行し、許可された霊園(事業型墓地)の事業者の倒産や競売などトラブルが多発しているため、墓地を造るハードルを上げるなど規制している自治体は増えているが・・・

 区墓地条例施行に先立つH24/3/21、「世田谷区墓地条例では、名義貸し宗教法人によって10年も翻弄された苦い経験から、都条例からの改善策に疑義があるため、名義貸し等が原因のトラブルを回避するための規制を規則や審査基準で定めてほしい」と下記の区長へのメールを提出し、保健所に直接 要望を訴えました。
 そもそも、昨年12月に保健所が条例(案)骨子を出したときに示された「条例制定にあたっての基本的な考え方」で、「墓埋法の趣旨に基づき、過度な規制にならないよう配慮するとともに、環境との調和等の観点に立って条件整備を図ります」で、都条例からの改善点としては、
 ①標識設置前の墓地等の建設等の計画の届出
 ②大規模な墓地の新設等については基準を強化
の2点が主なことです。1000㎡以上の墓地の場合の説明会や協議対象者は、建設予定地から100mの範囲に居住する住民と骨子で示されましたが、1000㎡未満の墓地では、説明会や協議対象者は、今までの都条例と全く同じです。

 【区長へのメール】 
 
 平成24年3月21日
世田谷区長 保坂展人 様 
給田4丁目墓地建設に反対する地域住民の会会長 風間幸雄

【テーマ】
 世田谷区墓地条例では、名義貸し宗教法人によって10年も翻弄された苦い経験から、改善策に疑義がある。名義貸し等が原因のトラブルを回避するための規制を規則や審査基準で定めて下さい。


【意見等の内容】
Ⅰ 当会が応募した意見の大半が却下されているのは、納得できません。許可権限をもつ行政が、偽装で出された墓地経営許可申請書類の虚偽記載等を書類審査で見抜けないために、名義貸しが横行し、許可された事業型墓地の事業者の倒産競売などトラブルが多発している。そのため、事業型墓地を造るハードルを上げるなど規制している自治体が増えている。そこで、現在の都条例の規則や区審査基準より墓地を造るハードルを上げることを求めます。


Ⅱ H23/12/3の区長と語る車座集会で、「申請資格のない宗教法人に10年も翻弄された経験から、世田谷区墓地条例に求める住民の要望」を訴えました。このときの区長の回答「同じような事が繰り返されないようにしたい」を規則や審査基準で担保して下さい。

Ⅲ 具体的項目に対する要望
1 墓地等の経営主体の基準
 ① 他区市等で、宗教法人等の事務所は、設置後5年・7年とか10年など設置後の経過期間を決めている自治体も多く、主たる事務所に限定している自治体もあるのに、応募意見「主たる事務所を世田谷区の区域内に有し、かつ7年以上活動実績のある宗教法人(公益法人)」を却下した根拠は何ですか。
 ② 「審査基準」の注意事項に、「宗教法人等の事務所は、所在地に設置後7年を経過しているもの」を入れて下さい。

<参考>
「墓地等の経営主体」について、江東区、江戸川区、調布市、八王子市、さいたま市、三郷市などの例:
・H22年6月に規則を作った江東区の場合、「宗教法人等の事務所を、江東区内に有するもので、所在地に設置されてから、10年を経過しているものでなければならない。」
・H22年1月に規則を作った江戸川区の場合、「設置後7年を経過した主たる事務所又は従たる事務所を江戸川区内に有する宗教法人等」
・H24/4/1施行の調布市(H24/1/10時点)条例(案)では、「事務所を市内に有し、設置してからの経過期間は、5年とする。」
・H20/12/1施行の八王子市墓地条例では、「宗教法人等の事務所を市内に有し、所在地に設置されてから、7年を経過しているもの」(墓地の設置場所は、事務所からおおむね5km以内にあること。)
・H22/1/1施行のさいたま市条例では、主たる事務所を市内に有する宗教法人等
・H23/4/1施行の三郷市条例では、主たる事務所を市内に5年以上有する宗教法人等で、規則で定める宗教活動を現実に行っているもの(経営許可の基準:主たる事務所から規則で定める距離内(3km以内)に墓地を設置するものとする。)。


2 墓地の設置場所の基準
① 応募意見「専ら焼骨のみを埋蔵する墓地にあっても、病院、助産所、老人福祉施設及び介護保険施設は、公衆衛生その他公共の福祉の見地から支障があると判断し、これらの敷地から墓地までの距離は、100m以上であること。」は、一律住宅等からの距離制限を求めたものではありません。区の考え、「衛生上の問題が少ないので、墓地埋葬法の趣旨から難しい」は、H20/5/27の福岡高裁判決からも、この意見の却下を正当化するものではない。
 H20/5/27の福岡高裁判決で、「墓地を嫌忌施設と認定し、住民の精神的苦痛を認め、近接する住民の利益を法で保護する個別的利益として解するのが相当と判断が出ている。」 
 よって、「・・・これらの敷地から墓地までの距離は、100m以上であること。」がダメでも、「・・・50m以上であること。」として、「審査基準」に入れて下さい。
② 「審査基準」の注意事項に、「周辺の生活環境との調和、宗教的感情及び周辺住民への心理的影響も判断要素になること。」を入れて下さい。

3 墓地の構造設備基準
① 駐車場の台数の基準を「墳墓区画数の2%とします」は、現在の「審査基準:少なくとも2%以上設けること。(注意事項)・・・墓参者の混雑期等をも考慮して、墳墓区画数の2~4%程度を確保すること。」より墓地を造る側のハードルを下げているので納得できない。「墳墓区画数の5%以上とします。」にして下さい。

<参考>
足立区:5%程度、練馬区:5%以上、江東区:5%以上、八王子市:5%以上、江戸川区:4%以上
② 緩衝帯、緑地、施錠できる門扉や防犯灯なども応募意見をでき得る限り生かして、規則などに明記して下さい。
 区の考え方「障壁、垣根の高さ、駐車場の防音対策等は、隣接住民等との協議の中で決めることが適当と考えます」は、納得できない。事業型墓地の計画では、多くの場合、申請予定者は、名義貸しで当事者能力のない宗教法人であり、当事者能力のない寺と協議することは無意味である。従って、規則などにできるだけ具体的に明記することを要望します。
③ 「規則」又は「審査基準」の注意事項に、下記を明記して下さい。
・「建築確認申請は、墓地許可申請をしてから行うよう指導すること。」
・「墓地経営許可の方針が出るまで、一切の工事を行わないよう指導すること。」
・「主要通路は、東京都福祉のまちづくり条例の幅員1.4~1.5mを参考とする。」

4 計画の届出について
① 名義貸しが横行し、許可された事業型墓地の事業者の倒産や競売などトラブルが多発している現状から、応募意見の下記を「審査基準」の「経営主体に関する基準」の注意事項等に明記して下さい。
墓地等の計画に当って、宗教法人法第23条に基づく財産処分等の公告を申請者が行わなければならない場合は、予め標識設置前に公告した内容を確認する旨を申請予定者に伝えて、保健所は、現地(宗教法人の所在地等)で申請予定者が公告した内容を確認すること。」
② 計画の届出の際に「名義貸しは認められない事の確認をする」を規則に明記して下さい。

5 標識の設置等
応募意見「区長から標識撤去の指導をされたときは、速やかに標識を撤去すること。」を規則に明記して下さい。

6 説明会等の開催等
① 説明会及び協議の対象者は、1000㎡未満の墓地の場合も、当該墓地等の建設予定地からおおむね100m以内の範囲に居住する住民、土地及び建物の所有者として下さい。
 なぜなら、1000㎡未満の墓地であっても、ひとたび墓地が建設されると、墓参時の交通量の増加など通学路への悪影響とか、経営母体が破綻しても墓地は別の用途には使えないので管理者不在の日本墓園のようなケースもあり、周辺の住環境に大きく影響する
② 応募意見「説明会の開催に当って、申請予定者は、日時・場所の設定を一方的に行うのではなく、隣接住民等及び周辺住民代表に諮った上で決め、3週間前には、隣接住民等及び周辺住民にもれなく通知すること」に対する区の考え方「説明会開催通知の発送時期については適切な周知期間が取れるよう指導します。」では、曖昧なため、「説明会の開催に当って、申請予定者は、3週間前には、隣接住民等及び周辺住民にもれなく通知すること。」を規則に明記して下さい。

以上


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